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No.80「構造試験における3次元計測サービス」
JFE-TEC News No.80号 構造ソリューション特集号 記事一覧
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No.80 構造ソリューション特集号
構造試験における3次元計測サービス~3次元非接触変位測定~
3D Measurement Method by Non-Contact
なぜいまこれが?
建設分野などの構造物や部材の耐荷力試験では、対象物の任意位置での変位量計測の要望があります。しかしながら、接触式変位計では狭所における設置が困難であり、また1軸のみしか計測できない課題があります。一方、耐荷力試験中や試験後の対象物の形状記録も実施されています。この際3Dレーザースキャナが利用される場合がありますが、機器が高価であることや測定できない対象物があることが欠点として挙げられています。
ここでは試験体形状にとらわれず、比較的安価でお客様のニーズに対応できる測定方法としてモーションキャプチャ(以下モーキャプ)、Structure from Motion(以下SfM)を紹介します。
これがポイント!
<モーキャプ>モーキャプは、物体の動きをデジタル的に記録する技術です。狭所など変位計設置が困難な場所での計測や、多点の3次元計測ができる利点があります。図1は、角形鋼管の曲げ試験を対象にモーキャプシステムによる3次元変位計測を実施した例です。対象物に13点の反射マーカーを貼り付け、カメラ4台でキャプチャしています。1点でマーカーの座標位置(X、Y、Z)が取得可能ですので図2のような任意の荷重での変形分布を作成できます。
図1 モーキャプによる測定イメージ(角形鋼管曲げ試験) 図2 モーキャプによる測定結果(最大耐力時の変形分布図)
<SfM>SfMは、図面の存在しない建物の復元技術や屋根上の積雪量測定など、建設分野にも広がりつつあります。SfMは市販のデジタルカメラ等を用いて3次元計測が可能で、レーザースキャナと同様な3Dモデルを簡便に構築できます。図3は、円形鋼管の曲げ試験後の変形状況を取得したものです。目視では確認しづらい最高0.01mmの高精度で微小な変形も可視化されています。
当社ではお客様のニーズに合わせて、有効な計測手段のご提案が可能です。お気軽にご相談ください。
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