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No.11 電子機器の心臓部―直流安定化電源

“KTEC News”は、旧・川鉄テクノリサーチ(株)が年4回発行していた小冊子です。バックナンバーとして掲載しておりますが、現在お取り扱いしていない製品・サービスの場合もございますので、ご了承ください。

普段気に留める人は少ないと思いますが、ラジオ、テレビ等の電子機器には必ず、どんな状態になっても供給電圧を一定に保つ定電圧出力電源が使われています。もし電源にこの機能がなければ、ラジオでは音が歪み、テレビでは画面が正常に写らなくなってしまいます。このことは皆様も電池の消耗が進むと携帯ラジオの音が割れることなどで経験されていることと思います。
安定化電源とは、これらの電子機器などの動作の安定度と信頼性を高めるために、負荷変動があっても一定の電流または電圧を供給できるように安定化した電源のことで、まさに電子機器の心臓部にあたります。

この一定電圧を出力するための方法はいろいろあります。交流電力をトランスで電圧を変えてから、コンデンサやトランジスタを使い直流にする方式(シリーズドロッパ電源)は従来から用いられている方式です。しかし最近では、トランジスタの開閉(スイッチング)は平滑回路を通して、交流や直流の電力を任意の電圧の直流電力に変える機能を持ったスイッチング電源と呼ばれる新しい方式が使われるようになってきました。この方式は1960年代にNASAで小型ロケットの電源として採用されたのを契機として急速な進歩を遂げ、最近では効率のよいことなどから大変ないきおいで普及してきています。上の写真は左側が流通機器用に作られた60W級のスイッチング電源であり、右側が同じ用途の40W級の製品です。

現在ではOA機器等の電子機器の多くはスイッチング電源方式になってきています。しかし、トランスを用いた従来の方式のものも、負荷変動が大きいモータやメカ用、あるいはノイズ等を極端に嫌う高級オーディオ装置や微小アナログ信号を扱う計測機器等に使われており、それぞれの特徴を生かした使い分けがされています。

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