材料試験
レーザー顕微鏡
電子線の影響を受けやすい樹脂や透明素材にも対応した表面性状計測・観察をいたします。
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レーザー顕微鏡は、凹凸の激しい表面やレプリカフィルムなどの観察を容易にできます。FE-SEMと同様な被写界深度を有しながら、試料の前処理が一切不要なため、調査解析の時間短縮が図れます。また、ミクロ組織観察や表面粗さ測定等のデジタルデータが得られるため、パソコン上での画像処理やデータ解析が可能です。
レーザー顕微鏡の概要
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- 非接触で測定可能
塗装面に直接接触せずに測定できるため、塗装の表面に損傷を与えません。 - 高精度な形状測定
塗装面の微細な凹凸や段差、欠陥などを高精度に測定できます。 - 3D形状の把握
塗装面の3次元形状を把握できるため、形状に関する詳細な情報を得られます。
- 非接触で測定可能
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白色干渉計搭載レーザー顕微鏡 VK-X3000 -
形状測定レーザー顕微鏡 VK-X100
レーザー顕微鏡の使用例
表面性状不良が発生したフィルム表面形状計測結果例
透明なレプリカフィルム※のサンプルでも前処理不要で観察可能です。レプリカフィルムの測定結果から表面状態の3次元・カラースケール表示をすることでより分かりやすい結果をご提供できます。
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透明フィルム表面の観察画像 -
透明フィルムの3次元・カラースケール
余寿命診断におけるレプリカフィルムでの金属組織やボイド観察
近年、様々な鋼構造物の劣化診断方法として表面性状調査が増加しており、一例として、余寿命診断におけるレプリカフィルム※での金属組織やボイド観察があります。
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写真2 ボイド観察結果(レプリカ) -
写真3 ボイドの3次元高低表示(モノクロ)
- レプリカフィルムとは
アセチルセルロースフィルムを被観察部表面に密着して金属表面の凹凸を転写したものです。光学式顕微鏡では被写界深度が浅く観察が困難なため、一般的には焦点深度の深いSEMを用いますが、煩雑な前処理等を要し観察までに時間がかかります。しかし、本レーザー顕微鏡では、FE-SEMと同様な被写界深度を有し、前処理が一切不要なため、短時間で鮮明な観察ができるようになります。
その他の表面観察の対象例
- 塗装面
- 接着面
- 可動部品
- 医療器具(バイアル、アンプル、シリンジなどのガラス面)

レーザー顕微鏡の特徴
特徴1
- カラー・モノクロ画像が超深度で得られるため、観察視野すべてに焦点があった画像が得られます。
- SEMのような蒸着や真空引きなどの前処理が一切不要なので、対象物がありのままに観察できます。
- 拡大観察と同時に表面形状の測定や解析ができ得られる情報はすべてデジタルのため、画像処理やデータ解析が可能です。
- 水分を含む生物など「ウエットなもの」および高分子材料やフィルム・ポリイミド樹脂など「電子線の影響を受けやすいもの」の拡大観察や正確な計測が可能です。
特徴2
- レーザー共焦点光学系により測定する正確な焦点位置のレーザー光量とCCDカメラによるカラー情報を同時にとらえることで実現した「超深度」画像は、実像に忠実なリアルカラー3D(3次元表示)で、他に類のない新しい観察・測定が可能です。
測定可能なデータ
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平均段差
2つの領域A, Bを指定し、その領域内の平均高さデータの差から段差を計測する
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表面粗さ
指定領域内の表面粗さを計測する(Ra, Ry, Rz, tp)
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線粗さ
直線を指定し、その線上の線粗さを計測する。また、粗さ曲線上のある区間を指定することによって、その区間内の線粗さを計測する(Ra, Ry, Rz, Sm, S, tp)
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面積
指定した領域の面積を計測する
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XY計測
2線間のX, Y距離、対角の距離を計測する
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平面計測
2点間距離、半径、角度、円心間、平行線、垂線、カウント数を計測する
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膜厚計測
膜厚を計測する
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表面積・体積計測
指定した領域の表面積・体積を計測する
作業の流れ

関連ページ・関連リンク
- レーザ顕微鏡を用いた素材・製品の表面性状測定 [事例集PDF]
- レーザー顕微鏡による表面性状計測技術 [事例集PDF]
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