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2020年09月24日
自動車電動化に対応したモータリバースエンジニアリング事業を開始 ~CASE開発ソリューション支援の一環として~
JFEテクノリサーチは、西日本ソリューション本部内(倉敷事業所)に設置している磁性材料評価グループを倉敷材料評価センターに再編*2し、電動化の進展により解析の重要性が増すハイブリッド自動車・電気自動車駆動用モータ等のリバースエンジニアリング事業を開始いたしました。
具体的には、①モータの駆動試験(効率、トルク特性等)および電流等の波形採取、②モータ解体によるステータ・ロータ・磁石・巻線等の形状寸法測定、③使用される電磁鋼板・磁石の磁気特性の測定に基づくCADデータを用い、④電磁界解析によりモータ特性の数値的予測・再現モデル化を行います。(参考資料 図1を参照ください)
これにより、既にサービスを提供している自動車ボディ構造のリバースエンジニアリング解析と併せ、電気自動車の構造および駆動心臓部双方のリバースエンジニアリングが可能となりました。
当社は、リバースエンジニアリング事業のほか、リチウムイオン二次電池試作をはじめとする電池解析、自動運転をサポートするセンサー類の環境耐久試験なども提供しており、自動車分野におけるCASE開発ソリューションをより一層支援してまいります。
- *1 CASE: Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)
- *2 倉敷材料評価センター再編:磁性材料の解析を提供していた磁性グループにモータベンチ、振動測定装置などの設備を導入し、鋼材分析評価を行っていた鋼材グループと組織統合。加えてCAEセンターとの連携を深めモータリバースエンジニアリング事業の体制を構築。2020年4月より。
【参考資料】当社のモータリバースエンジニアリングの特長
リバースエンジニアリングにおける重要点は、いかに正確に元の機器の特性を数値予想できるかにあります。モータ使用材料および重量を特定するだけの解体では、モータ効率/出力に関わる心臓部分である磁性材料(永久磁石/電磁鋼板)を磁気的に損傷させてしまい、正しい磁気特性の評価ができなくなりますが、当社のリバースエンジニアリングでは、永年磁性材料に接してきた経験を活かし、磁性材料を損傷させず、最終の出力特性まで真の値を評価できます。
なお、当社のリバースエンジニアリングの主対象は主に電気自動車で用いられている磁石モータですが、小型モータや先進的構造である海外自動車のアキシャルギャップ型モータ等の評価も可能です。
図1. 自動車主機モータのリバースエンジニアリングの一例
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