自動車電動化に対応したモータベンチ試験事業を本格化

～EVモータ開発ソリューション支援の一環として～

JFEテクノリサーチは、西日本ソリューション本部内に設置している倉敷材料評価センターにおいて、磁性材料評価を種々の条件下で行うとともにモータ利用評価をおこなってきました。今回、EV主機モータ評価用の大型モータベンチについて、一軸モータベンチ、二軸のモータベンチでの環境耐久試験にも対応できる体制を整えました。これにより、24年度にはモータ・磁性におけるモータ評価分野での売り上げを22年度に対し当社比2倍にする予定です。

具体的には、①250ｋW級モータの駆動試験（効率、トルク特性等）および電流等の波形採取、②2軸モータベンチを用いたE-アクスルの評価試験、③EVモータの環境耐久試験が行えるようになりました。

近年環境問題への対応から電動車（EV,HEV,PHEV,FCV）に対する社会的な期待はますます高まっており、自動車各社はより優れた駆動モータの開発にしのぎを削っています。自社開発モータまたは市場モータの性能調査需要が増えており、基本となるモータの駆動性能であるトルクと回転数などの評価ができるモータベンチ試験はモータに係る評価の中で最も重要と言えます。最近ではE-アクスルと呼ばれるモータ、インバータ、減速機が一体となったEV用駆動モジュールが開発されております。従来のモータ単体の試験に加えてモジュールとしての評価が重要となってきております。更に実車に対応した低温や高温、高湿度下での環境耐久試験も非常に重要で、これらに対応した1軸モータベンチ試験および2軸モータベンチ試験でお客様のニーズに応えてまいります。

当社では、モータベンチ試験をベースに騒音・振動測定、モータ内部の磁束波形や内部温度の直接測定など特殊な計測・解析も併せて実施することが可能です。更にモータ駆動試験後に、モータ解体にてCAD用の形状寸法測定、材料の磁気特性評価をおこなうことで、電磁界解析によるリバースエンジニアリングもおこなっております。これら一連の解析をワンストップで提供してまいります。

参考資料