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No.18「表面処理製品の耐久寿命評価(2)」

JFE-TEC News No.18号 金属材料のオンサイト分析(出張分析)-グリーンファクト®️- 他 記事一覧

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No.18(2009年01月)
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No.18 金属材料のオンサイト分析(出張分析)-グリーンファクト®️- 他

表面処理製品の耐久寿命評価(2)~めっき製品の耐久寿命評価(2)~

今回は、めっき製品の耐久寿命評価の続きとして、装飾めっき、機械部品用めっき、電気部品接点用めっき等の耐久寿命評価について述べます。表に代表的なめっき製品のめっき種、用途と主な機能を示します。

自動車外装用、金具用などの装飾めっき

自動車の外装用に装飾めっきした樹脂製品が使用されています。この製品は、樹脂に3層めっき(樹脂側から銅、ニッケル、クロムの順にめっき)したもので、その耐久寿命は、キャス試験*(5%食塩水に塩化第二銅を添加し、酢酸でpH3.1に調整した液を噴霧する方法で、局部腐食を起こす促進試験)、コロードコート試験(塩化物イオンなどの腐食溶液を含んだ人工泥を、めっき表面に塗布して恒温恒湿試験を行う)の腐食試験を行い、それらの試験結果と実使用での耐食性データとの相関を用いて評価します。
金具用装飾めっきは、錫系合金めっきや貴金属めっきしたもので、めっきしたまま、あるいはさらにクリアー塗装して使用されています。これらのめっき品は、キャス試験、恒温恒湿試験等の腐食試験を行い、これらの試験結果と実使用中に変化する色調、光沢のデータとの相関から、耐久寿命を判断します。

機械部品用めっき

機械部品の耐摩耗性を高めるために、硬質クロムめっきや無電解ニッケルめっきが使用されています。このような部品の耐久寿命は、使用環境を模擬したころがり摩耗試験等の促進摩耗試験を行い、促進摩耗試験の結果と実使用でのめっきの摩耗量との相関を用いて求めます。

電気部品接点用、電磁波シールド用めっき

電気部品接点用めっきとは、銅に錫めっきかニッケルめっきし、さらに貴金属めっきされたものです。このような部品では、ガス腐食試験(二酸化硫黄、二酸化窒素、硫化水素、塩素ガス、塩化水素、アンモニアの単独および混合)やキャス試験等の腐食試験を行った後、電気抵抗等の電気特性変化を測定します。それらの結果と、実使用での電気特性変化のデータとの相関から耐久寿命を求めます。また、電磁波シールド用めっきは、樹脂に無電解銅めっきし、さらに無電解ニッケルめっきか金属溶射したもので、その耐久寿命は、湿潤試験等の腐食試験と電磁波シールド性の変化から、評価します。

*キャス試験:CASS, Copper-accelerated Acetic Acid Salt Spray

表 めっき製品のめっき種、用途と主な機能
表 工場等の排水基準(排水量500m3以上、新設工場、東京湾)

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