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No.33「金属部材の損傷・劣化の原因調査」

JFE-TEC News No.33号 電池材料の物理解析技術(2) 他 記事一覧

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No.33(2012年10月)
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No.33 電池材料の物理解析技術(2) 他

金属部材の損傷・劣化の原因調査

「御社から納入された部品が折損しました。すぐに原因と対策を提示してください。」「大変申し訳ありません。すぐに対応いたします。」このようなやりとりが御社と取り引き先の間でありませんか?

製品の不具合は、会社の信用を失くし取り引き先に甚大な被害を及ぼすだけでなく、時には人命を損なう大惨事になりかねません。また、製造工程でのトラブルは、生産活動が中断し、多大な経済的損失をもたらします。そのような不具合に対しては、再発することがないよう原因を究明し、十分な防止策を講じる必要があります。不具合の原因は『誤った使い方』、『不適正な材料使用』、『材質劣化』、『設計ミス』などがあり、不具合形態も破損、変形、腐食、変色、機能未達など多岐に渡ります。

原因を究明するうえでは、不具合品を詳細に調査することが最も近道になります。なぜなら、不具合品には事故原因につながる多くの証拠が残されているからです。それらを読み取る最も重要な調査手法の一つとして、直接破断面を観察する破面解析があります。破壊形態に応じて、破面の様相を系統的に分類した破面解析は、破壊のメカニズムを知る上で大変役立ちます。

破面解析は、目視やルーペで観察するマクロ破面解析と、電子顕微鏡で観察するミクロ破面解析から成ります。多くの場合、破面は汚染されたり腐食されたりしているので、材料に適した前処理を施したのち、観察することが重要です。マクロ破面観察では、起点・亀裂進展部・最終破断部を特定し、破壊に至ったプロセスを推測します。次に、ミクロ破面観察によって、マクロ破面解析で推測した現象を立証します。ミクロ破面には破壊形態に対応した特徴的な破面が観察されます。写真1に炭素鋼が、疲労破壊および延性破壊した際の代表的な破面形態を示します。

実際の損傷解析では、お客様から有用な情報を収集し、破面解析のみならず、金属組織観察機械的特性評価化学成分分析数値解析など、総合的な見地から原因究明・対策立案を提示させていただいています。

写真1 代表的な破面形態の例(走査型電子顕微鏡写真)
写真1 代表的な破面形態の例(走査型電子顕微鏡写真)

当社では、年間1000件以上の実績があり、経験豊富なスタッフと各部門の専門家が、スピーディーに再発防止のお手伝いをさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。

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