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No.37「織布・布製品の高速引張試験」
JFE-TEC News No.37号 極低湿度空間に電池試作設備を集約、さらなる拡充を展開 他 記事一覧
No.37 極低湿度空間に電池試作設備を集約、さらなる拡充を展開 他
織布・布製品の高速引張試験
High Speed Tensile Test of Fabric Products
当社は、金属、樹脂といった種々の材料についての高速引張試験を多数受託しており、所定の形状の試験片を用いたホプキンソンプレッシャーバーあるいは検力ブロック試験機の場合は、ひずみ速度10-3 ~ 103/s、温度-196 ~ 400℃の範囲で試験することが可能です。
一方、定型の試験片を用いた評価ではなく、実形状品を用いて試験を行いたいというご要望に対しては、種々の工夫を凝らして対応させて頂いております。実形状品の場合は、対象サンプル形状に対する自由度が高い、油圧サーボ式の高速引張試験機を用いて試験を行います。しかしながら、この試験機の場合は引張速度が増加すると、試験機の内部で応力波が反射して応力振動が発生するために、正確なデータが得られないという問題がありました。
そこで、応力振動を緩衝することができるロードセルを開発し、油圧サーボ式高速引張試験機と組み合わせることにより、応力振動を抑えて引張速度約10000mm/sまでの試験を行うことが可能になりました。
図1 エアバッグシーム部の高速引張試験結果
図1は布製エアバッグのシーム部を5600mm/sで試験した結果で、応力振動の無い良好な曲線が得られています。図2には試験破断後のサンプルの状態を示します。推定した通り、シーム部と布の境界で破断が生じています。
エアバッグ以外にもシートベルト、パラシュート、布製のスポーツ用品、あるいは避難用シューターといった作動時に衝撃的な張力が加わる可能性のある布製品の強度を評価することができます。
図2 高速引張試験後のエアバッグシーム部
また、布製品以外にも上下水道間継手・ガス導管継手の耐震性評価、建築構造物の破壊強度測定などに応用することも可能です。ご要望に応じて変形・破壊の瞬間を超高速度カメラで撮影したり赤外線カメラにより試験中の試験片の温度変化を測定したりすることも可能です。
是非お気軽にご相談ください。
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