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No.39「磁気特性の評価技術(3)」
JFE-TEC News No.39号 磁気特性の評価技術(3) 他 記事一覧
磁気特性の評価技術(3)
No.39 磁気特性の評価技術(3) 他
磁気特性の評価技術(3)~局所磁気センサによる鋼板微小領域の磁気測定~
Steel Sheet's Micro-regional Properties Measured by Advanced Local Magnetic Sensor
はじめに
電気機器の多くに使用されているモータに対しては近年の環境保全・省エ ネルギー化の流れから、高い効率が求められています。ここ数年の間にモータの性能は飛躍的に向上していますが、その背景には材料特性の向上や加工技術、制御・解析技術などの進歩があり、それらに付随して材料、モータの磁気特性を実使用環境に近い状態で測定する技術も同様に向上しています。
磁気特性の可視化技術
写真1 局所磁気特性可視化装置
新しく導入した「局所磁気特性可視化装置」(写真1参照)は、モータコアやトランスコアに使用されている電磁鋼板内部の局所的な磁気特性を測定する「局所磁気センサモード」、さらに永久磁石単体やモータコアに埋め込まれた状態での表面磁束密度分布を測定する「マグネットアナライザモード」に対して2種のセンサを搭載しています。
局所磁気センサモードに使われるセンサには鋼板内部における磁束密度の検出にB探針(X軸、Y軸探針間距離3.5mm)、磁界強度の検出にダブルHコイル(2mm角)が使われており(写真2参照)、従来測定が困難だったモータコアティース部、かしめ周辺部、トランスコアにおける鋼板接合部など微小領域における磁気状態の測定が可能です。また局所磁気センサを用いて、メッシュ状に分割して測定することにより(写真3参照)、磁束密度分布、磁界強度分布などの磁気特性を可視化することが可能です(写真4参照)。
写真2 局所磁気センサ |
写真4-(a) 磁束密度Bmax分布写真4-(b) 磁界強度Hmax分布 |
写真3 メッシュ測定(EIコア) |
おわりに
当社は電磁鋼板や磁石など材料における磁気特性評価からテストモータ、モデルトランスなど実機に近い状態での磁気特性評価にいたるまで幅広くご要望にお応えします。是非お気軽にご相談下さい。
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