電磁応用機器の磁気特性評価
トランスの磁気特性評価
局所磁気特性可視化装置を用いることにより、積層トランスコアにおける鋼板微小領域の磁束密度や磁界強度を測定いたします。
従来測定が困難だった微小領域の磁気測定を可能にすることにより、鋼板接合部周辺などの磁気特性を評価・可視化いたします。
トランスの磁気特性評価事例
局所磁気特性可視化装置
局所磁気特性可視化装置では、電磁鋼板の磁束密度を測定するB探針(X, Y探針間3.5mm)および磁界強度を測定するダブルHコイル(2mm角)を採用した局所磁気センサを搭載しています。
局所磁気センサはCCDカメラとロボットにより精密に位置制御ができ、これまで困難だったモータコアのティース部、かしめ周辺部やトランスコアの接合周辺部など鋼板微小領域での磁気測定が可能です。また簡易的な測定メッシュから数値解析ソフトを用いた実形状測定メッシュも利用できることから製品モータなど狭くて複雑な形状でも磁気測定が可能です。
測定装置の概要
装置構成 | 局所磁気特性可視化装置に局所磁気センサを搭載 | |
---|---|---|
測定対象 | 電磁鋼板、モータコア、トランスコア | |
検出系 | 局所磁気センサ | |
磁束密度 | B探針間距離 X軸 3.5mm、Y軸 3.5mm | |
磁界強度 | ダブルHコイル X軸 2mm角、Y軸 2mm角 | |
位置制御系 | 空間精度 ±0.01mm、角度精度 ±0.005° | |
測定項目 | X, Y方向の磁束密度および磁界強度 | |
表示機能 | 磁束密度波形、磁界強度波形、軌跡(Bx-By、Hx-Hy)、ヒステリシス曲線(Bx-Hx、By-Hy)など |
測定事例(積層EIコア)
トランスの磁歪高調波解析とそれによる騒音推定
近年、変電所など周辺における騒音・振動対策としてトランスの騒音低減が求められています。騒音は主に鉄心材料の磁歪振動や接合部における電磁振動に関連することが知られており、当社では鉄心素材である方向性電磁鋼板の磁歪振動を周波数解析し、磁歪振動高調波レベルを求めるとにより、トランス騒音レベルの大小を推定いたします。
測定方法
レーザードップラ式磁歪測定装置により磁歪高調波レベルを測定・算出いたします。
評価項目
- 磁歪高調波レベル(標準に対し、磁歪振動高調波レベル測定値(dB)から推定 される騒音レベル)
- 磁歪曲線
- 磁歪振動スペクトル など
評価事例(概念図)
作業の流れ
JFE-TEC Newsバックナンバー
- No.39(2014年4月)磁気特性の評価技術(3)~局所磁気センサによる鋼板微小領域の磁気測定~
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