No.39「計測可視化技術(3)」~赤外線カメラによる実稼働条件下での稼働部の応力測定~

No.39
計測可視化技術(3) ~赤外線カメラによる実稼働条件下での稼働部の応力測定~
Stress Measurement of the complex shaped disk spring in operation with Infrared Camera

複雑な形状をした駆動部品の設計・開発においては、実稼動条件下における応力の分布を把握することは機能保証、性能保証の点で重要です。

高性能赤外線カメラを用い、単純な形状をした疲労試験片の応力測定・評価を行った事例についてはすでに報告しています(JFE-TEC News No.21 高精度赤外線カメラの応用(1))が、今回は実稼動条件下で、複雑な形状をした板バネを用いて応力分布を測定した事例について紹介します。

測定に用いる赤外線カメラは高感度・高速に温度を測定できるFLIR社製のSC5500Mで、信号処理を用いてS/Nを向上させることにより分解能1mKの温度変化の測定が可能です。高精度な応力測定(鋼で分解能1MPa)に適用できます。さらに、部品を繰り返し動作させ た際の微小な温度上昇を測定することにより、疲労の解析が可能です。また、画像処理により、稼動している部品を対象とすることも可能です。

図 カーエアコン用コンプレッサーの板バネ部品にかかる応力の測定例
図 カーエアコン用コンプレッサーの板バネ部品にかかる応力の測定例

にカーエアコン用コンプレッサーのマグネットクラッチに使用されている板バネ部品の外観写真及び実稼動条件下で測定した応力分布例を示します。板バネ部品にかかる最大応力は50MPa程度で、3か所のバネ部のうち、左上のバネ部にかかる応力は他の2つと比較して10MPa程度高く、不均一な応力分布となっています。バネ部の内側には引張応力、外側には圧縮応力がかかっています。このように、複雑な形状をした部品に対して、実稼動条件下での応力分布の測定が可能であり、その値を用いることによりCAEの精度が格段に高くなります。

製品の軽量化や高性能化する上でお役に立てるものと考えています。

当社では、応力測定だけでなく、温度測定疲労解析非破壊検査など、赤外線カメラを用いた測定・評価を行っていますので、お気軽にご相談ください。

このページに関するお問い合わせはこちらから

  • お問い合わせ
  • ご依頼の流れはこちら

JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部

「計測可視化技術」 シリーズ一覧