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No.40「樹脂・複合材料評価センター(2)」

JFE-TEC News No.40号 樹脂・複合材料評価センター(2) 他 記事一覧

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No.40(2014年07月)
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No.40 樹脂・複合材料評価センター(2) 他

樹脂・複合材料評価センター(2)~炭素繊維強化型複合材料のクリープ変形特性解析~
Analysis of Creep Deformation Characteristics of CFRP

CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)は、熱硬化性もしくは熱可塑性マトリクス樹脂を炭素繊維で強化した複合材料です。金属材料と比べ、優れた比強度(単位密度当りの引張強度)と比剛性(単位密度当りの剛性)を有し、近年、自動車、鉄道、船舶、航空機、電気電子機器類の構造・強度部材への適用が拡がりつつあります。それに伴い、生産性向上、コスト低減を目的として、マトリクス樹脂の特性改善、炭素繊維の形態・配置の最適化、新成形方法等の開発が積極的に推進されています。

従来のクリープ試験機を用いた変形特性解析の問題点

CFRPも金属材料と同様に、一定応力が長時間負荷された時にクリープ変形が生じます(図1)。しかし、一般的な樹脂用クリープ試験機では、高強度、高剛性を有するCFRPのクリープ変形を高精度に評価することが困難でした。一方、金属用クリープ試験機では、CFRPの使用環境である低温域での温度制御や、試験片つかみ部の変形等に問題がありました。

全域
初期ひずみ域
図1 CFRP引張クリープ曲線の一例(上:全域、下:初期ひずみ域)

クリープ変形の高精度評価技術

当社では、これらの問題点を解決するため、金属用クリープ試験機をベースに(写真1)、その低温域での温度調節精度を向上させ、さらには試験片つかみ部変形を抑制する保持機構を開発しました。そして、①試験温度:40℃~400℃(±1.5℃:電気加熱式縦型管状炉)、②変位測定:分解能2μm(リニアゲージ等)、③荷重:最大30kN、を実現することにより、CFRPのクリープ変形解析を高精度に行えることを可能としました。

全景
全景
加熱炉
加熱炉
写真1 クリープ試験機

種々の負荷モード・試験条件への対応

引張クリープ特性の他、圧縮、曲げ、引張剪断(接着継ぎ手)等、種々の負荷モードによるクリープ変形の高精度評価も可能です。また、超低荷重(0.5N程度)や非接触変位測定、箔試験片等、お客様の特殊なご要望にも個別に対応させていただいておりますので、お気軽にご相談下さい。

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