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No.53「【最新技術紹介】高温疲労試験」

No.53 小特集:マルチマテリアル

【最新技術紹介】高温疲労試験~高温疲労試験機の紹介~
High-Temperature Fatigue Test

京浜地区に高温疲労試験機を新規導入しましたので、ご紹介いたします。本稿の試験機は単軸ではあるものの、高温環境下で使用される実機を模擬した試験を行うことで、疲労寿命の評価ができます。

高温疲労試験は、条件によっては疲労とクリープが重畳する領域での試験となりますが、クリープのような時間依存性非弾性変形が疲労(塑性変形の繰返し)の1サイクル中に導入されると、疲労寿命は一般に低下することが知られています。

図1に制御波形の一例を示します。高温低サイクル疲労試験は、ひずみ制御方式で対称三角波、高温高サイクル疲労試験は荷重制御方式で正弦波が多く用いられます。

高温低サイクル疲労の場合(特にひずみ速度が小さい場合やひずみ保持時間を伴う時)はクリープの影響が大きくなるため破断面に粒界破面が現れやすく、高温高サイクル疲労の場合は疲労の影響が大きくなるため破断面に疲労破面(ストライエーションと呼ばれる縞模様など)が現れやすくなります。

図2に試験機の外観を示します。試験機は、MTS製の油圧サーボ式疲労試験機と高温小型加熱炉(電気炉)の組合せです。疲労試験機の容量は100kNで、上部に軸芯調整治具を備え、高精度に軸芯を合わせることができます(圧縮時に軸芯精度の重要性が現れます)。一方、加熱炉は高さ約120①と小型であるにもかかわらず、試験片温度で1200℃まで試験可能です(試験片の材質にもよりますが、1200℃においても、±3℃以内に制御できます)。電気炉タイプは、高周波タイプの加熱方式と比べて外部環境の影響を受けにくく、温度安定性に優れている特長があります。

現在、平行部径6~10 mmφ(全長250mm)の丸棒試験片を標準試験片としていますが、今後、平板試験片などにも対応していきますので、ご不明な点がありましたらお気軽にご相談下さい。

図2 試験機外観
図2 試験機外観

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