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No.56「食品の異物検査装置」
JFE-TEC News No.56号 小特集:食品・バイオ評価技術 記事一覧
No.56 小特集:食品・バイオ評価技術
食品の異物検査装置~近赤外3波長カメラを用いた食品中の異物検査装置~
Near Infrared Inspection System for Foreign Objects in Food Products
はじめに
食品業界では、製造工程中に混入する異物を発見・除去することが非常に重要です。このため、金属探知機や色彩選別機などの検査装置が導入されていますが、食品と同色の非金属異物(樹脂など)は検出が困難でした。
当社では、同色非金属の異物検出が可能な異物検査装置を開発しました。
食品の異物検査装置
開発した装置の概要を図1に示します。本装置は近赤外の特定3波長成分を検知する独自のカメラを用いており、水分や成分の違いから、異物を検出することができます。放射線やレーザなどを使用しないため、コンベア上の食品を高速で安全に検査できます。
本装置の検査画面および設定画面の例を図2に示します。本例のように近赤外と可視のカメラを併用する構成により、色彩と成分の違いから広範囲の異物を検査することも可能です。また、異物検出閾値や判別パラメータの調整も容易に行うことができます。
食品中の異物検査例
乾燥ネギに混入した異物(白色樹脂)、およびひじきに混入した異物(黒色樹脂とゴム片)の検査例をそれぞれ図3、図4に示します。通常のカラーカメラでは、食品と異物の色が類似しているため識別が困難ですが、本装置では赤外吸収波長の相違を解析することにより、両者を分離して検知できることがわかります。本装置はこの他、食品の水分量の相違や腐敗状況の検査へも適用できる可能性があります。
おわりに
当社では長年に亘り、お客様のご要望に応じてカスタマイズした各種検査システムを開発しており、多数の販売実績があります。食品中の異物検査でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
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