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No.58「異常気象を再現する動風圧試験」

No.58 小特集:構造材料ソリューション

異常気象を再現する動風圧試験
Dynamic Wind Pressure Test Reproducing Abnormal Weathers

なぜいまこれが?

近年大型台風の襲来や竜巻発生が頻発しています。それにともない強風、暴風雨による外壁の剥離など建築物外装材の被害や屋外に設置する装置や設備に想定外の事故が発生しています。このような強風による被害を低減するため、雨や風に対する耐久性を評価する動風圧試験が重要になってきています。

図1 動風圧試験装置の外観
図1 動風圧試験装置の外観

これがポイント!

動風圧試験

動風圧試験とは、サッシ、ドア、外壁、屋根などの雨、風に対する水密性、気密性、耐風圧の性能を確認する試験です。水密性試験は、試験体に強弱のある脈動圧を加えながら散水し、その防水性を調べます。気密性試験は、試験体の片側より圧力を加えて空気の流れ量を測定し、その気密性を調べます。また耐風圧試験は、試験体全体に空気圧による等分布荷重を加え、風圧力に対する強度性能を評価します。

動風圧試験装置の外観を図1に、装置の仕様を図2に示します。

試験実施例

(1)ブランケットタイプ照明灯の耐風圧試験

ブランケットタイプの照明灯をチャンバー内にぶら下げて設置し、風速90m/sの速度圧相当の風圧力(5.0kPa)を5分間3回与え、照明灯の損傷、破損および固定金具の緩みなどを調べています(図3)。

(2)太陽電池モジュールの耐風圧試験

太陽電池モジュール(1,658×992×6)をクランプにより4箇所で固定して、一 定荷重試験・繰返し試験(最大2.4kPa)にて耐風圧性能、残留変形などを調査しています(図4)。

当社では他に構造物用風洞を備えております。構造物(試験体)の縮尺模型を風洞内に設置し、構造物断面まわりの風の流れや作用する力の測定により耐風安定性・外力評価が可能です。耐風性能評価法の確立に向け、合わせてご活用ください。

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