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No.70「自動車部品を対象としたリバースエンジニアリング技術」

No.70 EVI(Early Vendor Involvement)評価技術特集号

自動車部品を対象としたリバースエンジニアリング技術~自動車部品を電子データ化する~
Reverse Engineering Technology for Automotive Parts

なぜいまこれが?

リバースエンジニアリング(以下RE)は幅広い産業において無くてはならない技術です。一般的な工業製品は、設計図面や簡易な仕様は公開されているものの、詳細な動作原理まで公表されていることは多くありません。また、古い製品の場合、設計図や仕様等の所在が不明で、十分な情報を得ることが出来ないことも多くあります。

製品の性能を知り、製品としての性能向上やデザインのアップグレードを図る上で、REは欠くことのできない技術と考えられます。

これがポイント!

当社で実施した自動車側面の骨格部品のRE事例を紹介いたします。図1は、REの対象となる自動車側面の骨格部品です。Bピラーやサイドシルのような大きな部品から、補強材に至るまで、約50点の部品から構成されています。図2が側面骨格部品をパーツ単位に解体したときの図となります。まず、解体された全骨格部品の形状測定を行い、3角形の集合体で表現するSTLデータ(3次元形状データの標準的なフォーマット)として出力します。

  • 図1 REの対象となる自動車側面の骨格部品
    図1 REの対象となる自動車側面の骨格部品
  • 図2 側面骨格部品をパーツ単位に解体
    図2 側面骨格部品をパーツ単位に解体

次にSTLデータとして出力されたデータを、自由曲面形状の作成や編集がしやすいサーフェスに変換を行います。部品単位でサーフェスデータに変換し、最終的にはCADデータとして、自動車側面の骨格部品に組み上げます。

自動車部品を解体すると、部品組付け時の残留応力により跳ね返りが生じ、実製品との誤差が大きくなることが懸念されます。当社では製品とCADデータの誤差を極力無くしREする技術を開発しました。図3に示すように、実製品のSTLとCADサーフェスの乖離が0.5mm以内に収めることが出来ました。

また、CAEにより衝突解析を実施し製品の評価を行うこともできます(図4)。

  • 図3 実部品のSTLと作成サーフェスの乖離
    図3 実部品のSTLと作成サーフェスの乖離
  • 図4 現物品に対して衝突解析(CAE)を実施した例
    図4 現物品に対して衝突解析(CAE)を実施した例

製品の一部から、数量のまとまったプロダクト製品までの対応が可能ですので、REの必要性を感じたらお気軽にお声がけください。

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0120-643-777

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