JFE-TEC News
No.72「μXRFを用いた高速元素マッピング」
JFE-TEC News No.72号 新評価装置・新サービス特集号 記事一覧
μXRFを用いた高速元素マッピング
No.72 新評価装置・新サービス特集号
μXRFを用いた高速元素マッピング
Fast Elemental Mapping with Micro XRF
なぜいまこれが?
蛍光X線分析法は、固体・液体を問わずさまざまな材料を簡便迅速に分析できる技術であり、多様な分野で利用されてきました。当社でも、RoHS指令元素の迅速定量や土壌調査における現地でのオンサイト迅速分析などのサービスを提供しています。昨今、二次電池や金属材料、半導体、電子部品などの分野において、製品開発や不良解析のために微小な領域の元素分布を迅速に分析することが求められています。そこで、当社では微小部を迅速に分析できる蛍光X線分析装置を導入いたしました。
これがポイント!
微小部での元素情報を得る代表的な手法として、電子線を一次プローブとするSEM-EDXや電子線マイクロアナライザ(EPMA)がよく用いられますが、試料室を真空に保つ必要があり、絶縁試料の場合は金属コーティングなどの前処理が必要となったり、試料表面が損傷を受けたりすることがあります。一方、蛍光X線分析法には、導電性に関係なく大気圧下でサンプルにダメージを与えずに元素分析ができるという特徴があります。そのため、含水試料や非導電性試料でも前処理をすることなく迅速に測定することができ(図1)、さらに、微小領域から100×100mmまでの広範な領域の測定(表1)や凹凸試料の測定、透過X線測定にも対応することができます。二次電池材料の不純物分析(図2)、電子部品・基板の不良解析、食品や薬品などの異物検査・同定、金属材料の非破壊分析や付着物分析など、お客様の問題点解決のための有益な情報を迅速に提供できますので、お気軽にご相談ください。
-
表1 微小部蛍光X線分析装置の特徴
測定元素 C ~ Am(軽元素検出可) 測定範囲 100 × 100mm(最大) 分解能 最小15μm
図1 マウス脳のP分布
図2 二次電池負極中の鉄異物検出例
関連リンク・関連記事
このページに関する
お問い合わせはこちらから
- JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
- 0120-643-777