解体調査・劣化・不具合調査・構造解析
電池およびキャパシタの劣化・不具合調査
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車載用大型セルから携帯機器用まで幅広く、電池およびキャパシタなどのエネルギーデバイスの性能不良や膨れ、発火などのトラブルや不具合の原因調査や研究、開発段階の各電池部材の構造解析を行います。
また、長期劣化試験後の電池部材調査により、電池の劣化原因や劣化メカニズムの調査にも対応いたしております。
セル解体による部材調査のほか、X線透視観察やX線CT(CT:Computed Tomography)による非破壊での内部構造調査により、 劣化状態の把握や原因の検討を行います。
また、赤外線カメラによる発熱状態の解析により、内部短絡位置や異物混入について調査致します。
リチウムイオン二次電池の劣化および不具合の要因
-
リチウムイオン二次電池の劣化
電池の内部抵抗増大し、放電容量が低下するなどの現象
【主な劣化要因】
- 電極表面皮膜の生成(内部抵抗増大、電極密着性低下)
- 電極の剥離(剥離部では充放電が起こらない)
- Liイオンの移動量減少 (金属Liなどの電極表面析出)
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リチウムイオン二次電池の不具合
使用開始直後での性能劣化やセルの膨れ、電解液漏れ、発煙、発火などの現象
【主な不具合原因】
- 電解液への水分の混入あるいは電極乾燥不足による水分残存
Li + H2O → LiOH + 1/2H2 - 残存水分と電解質の反応によるHF(フッ化水素)の生成
LiPF6 →PF5+LiF PF5+H2O→PF3O+2HF - 異物混入やセル組み不良によるに内部短絡による発熱・発火
- 電解液への水分の混入あるいは電極乾燥不足による水分残存
リチウムイオン二次電池の劣化および不具合原因調査事例
携帯用リチウムイオン電池の長期使用後の劣化原因調査事例
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劣化電池の解体
携帯用リチウムイオン電池の使用開始直後の膨れの原因調査事例
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電池内ガス採取
ガス分析
(GC、GCMS)
膨れセルではガス総量が、良品新品の約6倍で、水素量が多いセル中への水分混入と過充電の可能性があると推定
電池およびキャパシタの各構成部材の分析、解析方法
部材 | 目的 | 手法 | |
---|---|---|---|
電極 |
正極/活物質 (導電助剤含) |
電極の結晶構造、成分同定 | X線回折 |
元素組成分析 | ICP | ||
断面構造解析 | FIB、断面Arミリング | ||
表面状態解析 | XPS | ||
負極/活物質 (導電助剤含) |
黒鉛負極の黒鉛度 結晶配向、結晶サイズ |
X線回折 | |
断面構造解析 | FIB-SEM、CP-SEM | ||
表面状態解析 | XPS | ||
バインダー | バインダー、増粘剤の成分分析 | FT-IR 熱分解GC-MS |
|
タブリード | 超音波溶接状態調査 | 断面SEM | |
セパレータ | 成分 | 顕微FT-IR | |
層構成 | SEM、顕微ラマン | ||
電解液 | 溶媒 | 主成分・不純物・変成物の水分量分析 | GC、GC-MSカールフィッシャー法 |
電解質 | 成分分析 | LC-MS、ICP | |
添加剤 | 成分分析 | FT-IR、GC-MS | |
外装材 |
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