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2020年11月27日

硫化物系全固体電池の電子染色によるバインダの可視化分析・評価サ―ビスを開始

このたび当社は、次世代革新電池の一つとして注目されております硫化物系全固体電池において電子染色によるバインダの可視化分析・評価サ―ビスを開始いたしました。

当社電池試作・解析センター(千葉県千葉市)は、極低露点のグローブボックス内に独自開発した小型電子染色装置を設置し、四酸化オスミウム(OsO4)や四酸化ルテニウム(RuO4)をガス化し、グローブボックス内に導入することにより、硫化物系全固体電池に含まれているバインダの染色を行う方法を確立いたしました。電子染色後、当社の硫化物系全固体電池専用の電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、固体電解質が変質することなくバインダを可視化することが可能となりました。

当社では既に圧粉成型法と塗工方式による硫化物系全固体電池の試作設備を備えており、硫化物系全固体電池のバインダの可視化を含めた微細構造の物理解析も可能です。

硫化物系全固体電池の電子染色の環境について

硫化物系固体電解質は、一般環境において、大気中の水分と反応し硫化水素(H2S)が発生します。そのため、硫化物系全固体電池を電子染色するためには、極低露点を維持できるグローブボックス環境が適しています。当社電池試作・解析センターが導入した電子染色装置はこの低露点環境にて、お客様の目的に応じた適切な電子染色を実現いたします。

全固体電池のSEM観察例

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