No.42「耐候性評価センター(1)」
~有機物の紫外線による劣化試験~

No.42
耐候性評価センター(1) ~有機物の紫外線による劣化試験~
Deterioration Test of Organic Materials by Ultra-violet Rays

太陽光に曝されるあらゆる有機物は、紫外線により強度や延性の低下、変色など、性能が劣化します。当社では、4種類の促進耐候性装置と大気暴露により紫外線劣化試験を行っております。促進試験は屋外暴露に比べ数倍から100倍の促進倍率で劣化評価を行なうことができ、樹脂材料の選定や製品の寿命予測のために試験のご依頼をいただいております。

サンシャイン(オープンフレーム)カーボンアーク灯式は380nm付近にピークを持つ紫外線を照射する試験で、日本で長い試験実績があり豊富なデータが蓄積されています。

キセノンアーク灯式は、光の分光分布が太陽光と最も似ているため、近年多くの分野で試験の規格化が行われております。紫外線照度は30 ~ 200W/m2の範囲で変更することができます。

紫外線蛍光灯には、313nm、340nm、351nm周辺にピークを持つ3種類のランプがあり、目的に応じて選択することができます。

メタルハライドランプは、非常に強い紫外線照度を有しているため、屋外暴露1年間の紫外線量を数日で照射することが可能です。

図1に硬質塩化ビニル板を用いて、各種促進試験及び屋外暴露試験を行った際の光沢度の低下及び耐衝撃性の低下を比較して示します。光沢度は屋外暴露に比べて約10倍~ 100倍の促進倍率で低下します。耐衝撃性は促進試験方法によって劣化現象が異なり、サンシャインカーボンとキセノンでは屋外暴露と同様に延性破壊から脆性破壊への変化が観察されておりますが、メタルハライドでは屋外暴露を模擬しない結果となっています。

硬質塩化ビニル板の屋外暴露と促進試験結果
図1 硬質塩化ビニル板の屋外暴露と促進試験結果※衝撃試験:ガードナー衝撃試験、荷重:29.4N

図2にナイロン板の衝撃試験結果を示します。ナイロン板の場合は、どの促進試験でも約10 ~ 50倍の促進倍率で屋外暴露と同様の現象が観察されています。

ナイロン板の屋外暴露と促進試験結果
図2 ナイロン板の屋外暴露と促進試験結果

このように、促進試験と大気暴露試験の結果を比較しながら樹脂種に応じて試験方法を選択する必要があります。当社では、種々の樹脂について、促進耐候性試験および大気暴露のデータを保持しておりますので、お気軽にご相談下さい。

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