最近の自動車開発においては、自動運転化や電気自動車化が進められ、新しい電子機器制御が必要とされています。
電子機器制御には高い信頼性と安全性が求められ、その確保には、部品と回路基板との接合が重要です。部品や回路基板には融点や熱膨張係数の異なる材料が使用され、高電圧、高電流の負荷に加え、高温/低温の温度変化、紫外線や腐食性ガスとの接触などの様々な環境におかれます。部品と回路基板が様々な環境におかれることにより接合信頼性が低下することがあります。
当社では、各種評価試験から、接合性を詳細解析する技術を多く提供しています。以下に一例を示します。
電子部品のリードフレームを基板にはんだ接合し、冷熱衝撃によりクラックが発生したはんだ部のX線CT画像を写真1-1に示します。温度差による金属疲労によりクラックが発生した様子が分かります(写真1-2:X線CT装置)。はんだ組織を断面方向からEBSDによる結晶方位解析などを付与すると、さらに詳細構造の把握が可能です。
金属による接合では、一般に合金層が形成されます。はんだ接合はSnとCu、Niとの合金が形成されることがよく知られています。写真2にはんだ接合界面の断面および表面を観察した事例を紹介します。表面観察は、特殊なエッチング処理で合金層を露出させました。接合初期の状態(左写真)から、熱履歴によって合金層が成長している様子が確認できます。
電子部品から基板への接合性まで、幅広く評価・解析をお手伝いします。お気軽にお問い合わせください。