レーザーアブレーションICP質量分析 LA-ICP-MS
魚類の耳石の元素分析(LA-ICP-MS)
魚類の耳石の微量元素量調査は当社へお任せください!
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レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析計(LA-ICP-MS)による
耳石の高感度・高分解能測定
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耳石は魚類等の頭部にある炭酸カルシウムの結晶です。耳石には水中の元素が取り込まれるため、生活史を調べる方法として元素分析が注目されています。例えば、ストロンチウム(Sr)は淡水よりも海水に多く含まれているため、淡水と海水を回遊するサケやウナギの耳石中のストロンチウムの分布を測定することで、その生態や回遊履歴を明らかにすることができます。
LA-ICP-MSは、サンプルの任意の場所にレーザーを照射し、発生した微粒子をICP-MSで高感度に分析できるので、耳石に含まれる微量元素の評価に最適な方法です。当社ではサンプル加工※から対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
※:(一財)九州環境管理協会様にて実施
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動画配信中!
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耳石分析におけるLA-ICP-MS適用メリット
- 固体のまま分析可能
年齢・日齢判定後の断面加工試料を用いた測定が可能 - 小さい測定径(μm)
顕微鏡で観察しながら測定位置を決定し、成長過程におけるデータの取得が可能 - 極微量元素の高感度含有分析(ppm)
元素量のごく僅かな変動も検出可能
- 固体のまま分析可能
耳石の元素分析メニュー
耳石試料の大きさや調査目的、ご予算に応じて、レーザー照射方法(スポット照射、連続照射、イメージング)、測定位置、測定条件(照射径、元素)などをご選択いただけます。スポット照射は大きな試料の測定時や、年単位等ある間隔における元素挙動の調査を目的に、連続照射は小さな試料の測定時や精密な元素挙動の調査を目的に、イメージングは年齢査定の難しい高齢魚の輪紋確認や環境履歴推定を目的に実施されます。
レーザー | スポット照射 | 連続照射 | イメージング | |
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位置 | ||||
条件 | 照射径 | 45μmφ~ | 最小6μmφ~ | 20μmφ~ |
測定間隔・距離 | 50μm~(任意点数) | (任意距離) | 横2mm×縦1mm程度(調整可) | |
データ分解能 | - | 最小1μm~ | 10μm~ | |
測定元素の例 | Ca、Sr、Na、K、Mg、Mn、Ba、Zn | |||
定性/半定量 | 半定量 認証値のある元素について試験可 |
半定量 認証値のある8元素程度の同時試験可 |
定性 8元素程度の同時試験可 |
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調査目的 |
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耳石の元素分析事例
マアナゴのイメージング分析(定性)
LA-ICP-MSにより測定を行うことで主要元素(Ca、Srなど)に加え電子線マイクロアナライザ(EPMA)では検出が難しいppmオーダーの元素(Mnなど)の挙動を調査することが可能となります。輪紋数6と推定される試料についてイメージング分析を実施した結果、微量に含有するMnについて輪紋数と一致した結果が得られました。
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マイクロスコープ観察像
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イメージング分析結果(定性)
マアナゴのイメージング分析(定性)+スポット分析(Mnの半定量)
イメージング分析と併用してスポット分析を実施することにより、検出量の調査も可能です。スポット分析のMn量の変動は イメージング分析結果とよく一致しています。
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イメージング分析結果(定性)
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マイクロスコープ観察像
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スポット分析結果(Mnの半定量)
ヒラメの連続照射分析(半定量)+イメージング分析(定性)
[サンプル提供(一財)九州環境管理協会様]
中心から縁辺部に向かって連続照射およびイメージング分析を行いました。連続照射のSr/Ca物質量比の変動はイメージング結果とよく一致しています。
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マイクロスコープ観察像
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イメージング分析結果(定性)
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連続照射分析結果(半定量)
当社は耳石の微量元素分析に関して多数の実績を有しております。バイオミネラルの分析は当社へお任せください。
作業の流れ
関連ページ・関連リンク
- LA-ICP-MSによるバイオミネラルの元素イメージング [事例集PDF]
- LA-ICP-MSによる耳石の元素分析 [事例集PDF]
- レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析法(LA-ICP-MS) [事例集PDF]
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