樹脂・複合材料の不具合原因調査・解析
グリス・潤滑油類の劣化原因調査・解析
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グリス、潤滑油類の劣化、変質、変色等の原因解明と解決をサポートします
グリスの高次構造と劣化原因
- グリスの高次構造は、石鹸繊維より構成される増ちょう剤成分の網目構造の隙間に、潤滑油に代表される基油が分散した状態にあります。
- グリスの劣化には、その使用環境下での物理的劣化と化学的劣化の2つがあります。
- ①
- 物理的劣化は、グリス中の基油量の増減あるいは外部環境からの磨耗粉、水分等の異物の混入等により誘起され、グリスの潤滑性能が低下する現象です。
- ②
- 化学的劣化は、増ちょう剤や基油等のグリス構成成分の酸化、加水分解劣化等の化学反応を伴う変質や基油の分子量分布の変化(分子量の増減、分解と重質化反応)によりグリスの潤滑性能が低下する現象です。
グリス、潤滑油類の分析調査・劣化解析項目
-
物理的劣化原因の調査・解析項目
- ①
- 油分離率(%):
劣化品と新品との基油含有量の差より算出
- ②
-
増ちょう剤相当成分のSEM/EDX分析:
異物、磨耗粉等混入物の形態および成分分析
- ③
- カールフィシャー法による混入水分量の測定
-
化学的劣化原因の調査・解析項目(潤滑油類も同じ)
- ①
- 基油(潤滑油)、増ちょう剤相当成分のFT-IR分析:
酸化劣化(C=O基)の有無、加水分解(金属石鹸分解)の有無
- ②
-
基油(潤滑油)相当成分全酸価、IOT(酸化開始温度)測定:
基油の酸化劣化度合いの解析
- ③
-
基油(潤滑油)のGPC分析:
基油の分子量分布(分解、重質化) 変化よる劣化度合いの解析
物理的劣化事例
増ちょう剤の網目構造上に異物が堆積し、グリスの潤滑性能が低下
化学的劣化事例
-
①FT-IR分析:1700~1750cm-1付近に酸化劣化によるC=O基
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②GPC分析:重質化成分(分子量1000~10000)が生成
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