イメージング分光システム
インライン印刷濃度監視装置
スポット型分光器数百台に相当するハイパースペクトルカメラ(ImSpector)を用いてインラインで絵柄印刷濃度モニタを実現できる装置です。
印刷機上で走行紙の印刷濃度を人間の目をしのぐ高い精度でリアルタイムに測定・表示することが可能です。
また、フィルムなどの透過色にも対応いたします。
インライン印刷濃度監視装置の概要
従来の分光測色器はスポット分析のため、同時に測定できるのは1点の測定に限定されることから多点を測定するためには移動機構が必要となります。
ハイパースペクトルカメラ(ImSpector)はラインセンサのように線状の1000以上の点の分光スペクトルを同時に取り込んで、そのスペクトルから色を計算することが可能なことから、非駆動で測定時間の短縮もできます。
また、カラーのラインセンサーカメラによるRGB方式では測定点1点においてR (赤)、G (緑)、B (青)のそれぞれの強度(データ数 : 3)が測定できるのに対し、ImSpectorによる分光測色方式では380nm~780nmの波長範囲における各波長の光の強度(データ数 : 256~1024)が測定できます。
この豊富なデータをもとに印刷濃度を高精度に評価し、制御のためのデータを取り出すことができます。
ハイパースペクトルカメラによる方式では、印刷物の絵柄部を使って直接測色することが可能なため、濃度測定用のカラーバー(パッチ)を必要としません。
(なお、パッチ印刷されている場合にはパッチ部を測定することも可能です。)
また、1台のImSpectorで最大1040 mm (A版の場合) の紙幅がカバーできます。
測定して得られた色彩計算結果はすべてファイルに保存記録されるため、トレサビリティーや品質管理およびメンテナンスなどに有効活用が出来ます。
ソフトウェア上において良品の範囲を設定することも可能なことから、色彩が外れそうになるのを良品範囲内で検知して信号を出力し、不良品の発生を防ぐといった使い方も可能となります。
装置の製作・販売はJFEテクノリサーチ(株)が行います。測定の対象物(例えば、印刷物の絵柄濃度やフィルムの透過色など)や現在ご使用の印刷機などに合わせた最適な装置仕様をご提案させていただきます。
装置基本仕様
○分光器: | ハイパースペクトルカメラ ImSpector V8 |
○測定波長範囲: | 380nm ~ 780nm |
○波長分解能: | 5nm |
○バンド数: | 81バンド |
○算出可能なパラメータ: | RGB、XYZ、L*a*b*、CMYK、規定基準点との色差 |
○測定ヘッド寸法: | W100 × D100 × H300 mm |
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