物理分析

関連メニュー

極低加速電圧SEM(ULV-SEM)

極低加速電圧SEM

極低加速電圧SEM ZEISS社製ULTRA55やSUPRA40VPにより、あなたの問題解決に、最先端技術の材料開発に、新たな⼿段を提供します!!

  • 特徴1100Vからの極低加速電圧の観察により、極表⾯観察に最適です。
  • 特徴2絶縁物を含めたあらゆる試料の無処理(導電性蒸着しない)観察が可能です。
  • 特徴3インレンズ反射電⼦検出器(EsB)で、⾼分解能の元素分布が得られます。
  • 特徴4EDX分析の空間分解能も30nm程度と、従来より2桁程度⼩さくなっています。
  • 特徴5新EBSDでは、100nm以下と従来機よりの⾼い空間分解能かつ⾼速度の測定が可能です。

基本仕様(ULTRA55)

電子銃 Shcottoky型FE電子銃
加速電圧 100V~30kV
試料サイズ
最大
φ200mm
分解能 1.0nm@15kV
1.7nm@1kV
4.0nm@100V
倍率 12×~300,000×
分析機能 EDX: Thermo ELECTRON社製NSS300
  : Oxford Instruments社製 Ultim Extreme
EBSD: Oxford Instruments社製 Symmetry
Ultra55の外観写真
Ultra55の外観写真
分野 事例
電子・電気 電⼦デバイスにおける積層膜構造(⽋陥の特定)
ワイヤボンディング部の断⾯観察、EDX分析
フォトレジストの形態観察
ウエハの表⾯汚染
Pbフリー化実装部品の観察
磁性材料・圧電素⼦、誘電体・蛍光体の観察
化合物半導体超格⼦構造の断⾯観察
化合物半導体表⾯のステップ観察
薄膜・表面処理 機能性薄膜(⾦属・半導体・無機物・ポリマー)の断⾯観察
皮膜表面の形態・粗さの観察
ポリマー基板上の金属薄膜の観察
表面処理材料の断面観察:皮膜の内部構造や皮膜/基板界面の微細構造観察
多層光学ガラス断面の観察・分析
Cuめっきにおける結晶⽅位分布のEBSD測定
光ディスク記録層における書き込み部の観察
光ディスク記録層における書き込み部のEBSD
DLC皮膜の表面観察
金属・鉄鋼 金属・鉄鋼における非金属析出物、(複合)介在物の観察
金属間化合物(サブミクロン以下)の観察
鉄鋼材料の表面酸化物分布
異種金属接合界面の観察
破面や摺動面の微視的構造観察
腐食 鉄鋼材料における腐食生成物の断面微細構造観察、EDX分析
薄膜表面の微細な腐食生成物(サブミクロンレベル)の観察
金属表面酸化物の観察
セラミックス 異なる酸化物結晶粒(界面)の観察・分析
セラミックス表⾯のnmレベルの粗さ観察
セラミックス微粒⼦(nm~μm各種)の形態観察
機能性ガラスの断面観察
コンクリート・スラグ・酸化物カリウム肥料の組織観察
高分子 エンジニアリングプラスティックの表面観察
ゴムの添加材の観察
炭素材料 CNTの観察
触媒 各種触媒(金属、酸化物など)の形態観察、元素分布
製紙 パルプ、表面コーティング層の観察
薬品・生体・その他 無機物・有機物の添加状態観察

観察事例1: Siウエハ上に付着した有機物の極低加速電圧での観察

  • Siウエハ上に付着した有機物を、何も蒸着しないで、極低加速電圧(100V)で観察しました。有機物の表⾯は均⼀ではなく、表⾯にかなり凹凸の存在するものであることがわかりました。また、中央の⼤きな有機物の周辺には、100nm程度の⼩さな粒⼦が全⾯に存在している様⼦が⾒られました。
    従来のSEMの条件(15kV)では、表⾯形状はほとんど⾒られません。1kVでは、チャージアップのため、形状観察は困難です。

観察事例2: 極低加速電圧でのアルミ電解コンデンサの観察

  • 陽極酸化したアルミ電解コンデンサにおいて、金属Al(明るいコントラストの部分)表面に、アルミナ(暗いコントラストの部分)が形成されていることがわかります。高倍率の観察により、アルミナは柱状晶に成長していることもわかります。
    この観察も、何も蒸着しないで行いました。
    試料ご提供:NEC殿

観察事例3: 市販の光ディスクの観察

  • レーザーで書き込みされた市販のDVD-RWを観察しました。記録層表⾯を何もしないで、インレンズSE検出器で 観察すると、レーザー照射されアモルファス化した部分のコントラストが、周囲の結晶部分とは異なっています。このコントラストの違いから記録された部分を特定することができます。

観察事例4: EDSを⽤いたワイヤボンディング部の分析

電⼦ビーム径が⼩さいままで加速電圧を⼩さくすることにより、EDS分析の空間分解能も30nm程度と、従来思われた1μm程度より1〜2桁以上⼩さくなり、サブミクロン領域の分析が可能となりました。図に⽰したワイヤボン ディング部の断⾯では、AuやAlだけでなく、100nm程度のW薄膜が明瞭に分析できています。また、ピークの重なるSiとWも、スペクトラルマッピングにより分離できています。

Auワイヤボンディング部のEDS分析 加速電圧:4kV
Auワイヤボンディング部のEDS分析
加速電圧:4kV

観察事例5: EDSを⽤いたGaAs/AlAs超格⼦薄膜の分析

GaAs/AlAs超格⼦薄膜断⾯の分析例では、25nmのGaAs層およびAlAs層がそれぞれ分離して分析でました。

GaAs/AlAs超格子薄膜断面の模式図
GaAs/AlAs超格子薄膜断面の模式図

観察事例6: 極低加速電圧SEM-EBSD解析:Cuめっきの結晶粒ごとの結晶⽅位マッピング

極低加速電圧SEMに組み合わせることでEBSDも⾼分解能な測定が可能になりました。
サブミクロンサイズのCuめっきの組織の結晶⽅位マッピングが得られました

Cuめっきの結晶粒観察表示モード:EBSP結晶方位マッピング
Cuめっきの結晶粒観察
表示モード:EBSP結晶方位マッピング

観察事例7: 極低加速電圧SEM-EBSP解析:市販DVD記録層における記録部の解析

極低加速電圧SEMに組み合わせたEBSDによる、市販DVD記録層薄膜(10nm程度)でも、サブミクロンレベルの記録部(アモルファス相)と未記録部(結晶相)とを区別できました。

市販DVDの記録層の観察 表示モード:Image Quality像、加速電圧:8kV
市販DVDの記録層の観察
表示モード:Image Quality像、加速電圧:8kV

作業の流れ

このページに関する
お問い合わせはこちらから

JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
0120-643-777

0120-643-777

月~金:9:00~17:30(祝祭日を除く)

?
  • TEL
  • MAIL
  • ご依頼の流れ
  • 質問